【解熱鎮痛】イブプロフェン(ブルフェン)について

薬局・医薬品

解熱鎮痛剤として最も有名かつ人気のロキソニンについて、OTCとしてですが解説しました。

ただし、ロキソニンって1類医薬品なんですよね。薬剤師がいないドラッグストアでは購入できません。

ドラッグストアに薬剤師がいたとしても、大体薬剤師がいる時間って限られていることが多いです。

(ドラッグストア自体は9:00~23:00とかでも薬剤師は9:00~19:00とか)

こういう時は2類医薬品などをぜひ検討してほしいと思います。

でも1類のほうが効くんじゃない?

と思っている方もいますが、1類と2類、3類などの区分については「リスクの大小」での分類です。

必ずしも1類のほうが優れているというわけではないんですね。

2類医薬品の解熱鎮痛剤として、最も広く使用され、病院・薬局で調剤もされている「イブプロフェン(ブルフェン)」についての解説です。

基本的な注意点について

OTC(市販薬)として購入して使用する場合と、処方箋による調剤を受ける場合で用法や用量の注意点が異なります。

とっているリスクの差であり、OTC(市販薬)は購入者の責任のもと服用するため

  • 1回用量は少な目になることが多い
  • 1日の服用回数に厳しめに制限を掛けていることが多い

といった特徴があります。

対して、処方箋による調剤を受ける場合には処方責任は処方医にあるため

1回用量についてはある程度の裁量が認められていて、高用量で使用することができます。

ドラッグストアで購入する医薬品は例え病院で同じものを使用したことがあるからと思わず

用法・用量は個別に設定されているものを守ってお使いください。

イブプロフェンとロキソプロフェンの違い

まず最初に注意ですが、「イヴ」「バファリン」と名前についているものも非常に種類が多いです。

イブプロフェンが含まれているものが多いのですが、中にはアセトアミノフェン(カロナール)など、別の鎮痛成分配合だったり、

追加で鎮痛作用のフォローをする成分などが配合されているものもあります。(アリルイソプロピルアセチル尿素など)

それにより眠気などの発現可能性があるものがあるため、薬剤師・登録販売者に確認の上でご購入するようにして下さい。

イブプロフェンとロキソプロフェンについて、比較してみます。

TmaxT1/2
イブプロフェン2.1±0.21.8±0.1
ロキソプロフェン0.45±0.031.22±0.07

Tmax とは、薬の量が体に一番多くなる時間のことです。

厳密には異なりますが、効き目として実感できるまでの時間と言い換えてもいいです。

イブプロフェンは2時間ちょっと、ロキソプロフェンは50分程度ということです。

ロキソニンのほうが全然早く効果がでる!

やっぱりそっちのほうがいい!

と思うのはちょっと待ってください。

確かに効き目は早く出るのですが、効果時間が違います。

そこで確認するのが 表の2段目、T1/2 です。

T1/2とは、先ほどのTmaxの量からちょうど半分になるまでの時間のことです。

厳密には異なりますが、効き目が切れてくるまでの時間と言い換えてもいいです。

こちらはイブプロフェンのほうが1.5倍ほどですね。

つまり、使用目的に合わせて使用するのがいいと思います。

2種の使い分けについて、まとめ

  • 歯が痛くて、とにかくすぐに効き目が欲しい →ロキソプロフェン
  • 夜中に痛みで目が覚めてしまったりするのを予防したい →イブプロフェン

こういった感じに使い分けていくとよいと思います。

よくある勘違い・補足

けど、イブプロフェンが2.1で、ロキソプロフェンは0.45ならイブプロフェンの方が高いし、痛み止めの効果も強いの?

たまにこのように考える方がいらっしゃいますが、こちらは誤りです。

似たような質問でよくあるのが

ロキソニンは60mg、ブルフェンは200mg、量が多いブルフェンのほうが強いのよね?

経口で服用した薬は100%吸収されて効果が出るわけではありません。

一部は吸収自体されず、体の外に出て行きます。ちなみに、吸収される割合を生物学的利用率(BA)と言ったりします。

また、薬には成分ごとに「ある一定の量を超えると効き目がでる」というライン(用量)があります。

  • その一定量が少ない = 少量で効き目が出るため、ある意味強い薬
  • その一定量が多い = 効き目が出るまでたくさんの量を使用する必要があるため、ある意味弱い薬

イブプロフェンに比べてロキソプロフェンがTmaxが小さく、1回用量も60mgと少量です。

ある意味では強いのかもしれませんが、イブプロフェンはその分200mgと1回用量が多く設定されており、カバーしています。

結論としては薬の配合用量(mg)だけでどちらが強い薬なのかを判断することは出来ないということです。

いかがでしたでしょうか?

2類医薬品は多くのドラッグストアに在籍している登録販売者から購入する事ができます。

薬剤師のいないドラッグストアも多いですが、ご自身の使用目的に合わせてお選びいただく際の参考になれば幸いです。

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