「この薬ってどれくらいで聞きますか?」

薬局・医薬品

1類販売の時や、服薬指導時によく聞かれる事として、

「この薬ってどれくらいで効きますか?」

ってありますよね。

例えばロキソニンとかの痛み止めなどや吐き気止めなど、比較的即効性を期待して処方を受けた患者様や、購入検討されている方から質問されます。

(糖尿病の薬の効果時間とか、薬剤師目線だと大事ですが、服用されている方はあまり意識してなさそうに思いますよね)

一番聞かれるロキソニンについて、考えてみました。

添付文書の確認

まずは基本の添付文書から。ロキソニンの添付文書は恐らく新人の時以来、更新があった時などを除くとあまりしっかりと見る機会はありませんよね。

薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与時
健康成人男性16例にロキソプロフェンナトリウム錠60mgを単回経口投与したところ、速やかに吸収され、血中にはロキソプロフェン(未変化体)のほか、trans-OH体(活性代謝物)の型で存在した。最高血漿中濃度に到達する時間はロキソプロフェンで約30分、trans-OH体で約50分であり、半減期はいずれも約1時間15分であった1) 。

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1149019C1149_1_10/?view=frame&style=XML&lang=ja

活性体であるtrans-OH体を確認すると、50分後にはほぼ確実に効果が出ていると考えて良さそう。

ちなみにT1/2はロキソプロフェン、活性代謝物でそれぞれ1.22hr、1.31hr程度です。

インタビューフォーム(IF)の確認

また、インタビューフォームでは以下のように記載されています。

ロキソプロフェンのIFはまじでほとんど見ていないと思います。

手術後・外傷後䬶痛に対するロキソニン(180mg/日、3 日間)の鎮痛効果は、15 分以内に 20%、30 分以内には 54%の症例に認められた 19)。
また、抜歯後䬶痛に対するロキソニン(120mg 頓用)の鎮痛効果は、15 分以内に 52%、30 分以内には 84%の症例にみられ、速効性にすぐれている 11)。

https://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/430574_1149019C1149_1_L10_1F.pdf

そのまんま、求めていた記載がありました。

まとめ

上記をまとめると、以下のような感じでしょうか。

  • 個人差や痛みの程度・痛みの部位によって一概には言えないが、30分以内に効果は徐々に出てくることが多い。
  • 遅くとも服用後50分ほどが一番聞いている時間帯になるので、そのくらいにはほぼ効き目は十分に出ていると考えられる。
  • その後、服用後80分くらいの時点で血中濃度が1/2になるため、効果の低下を実感してくると思われる。
  • 160分(約3時間)で1/4に、240分(約4時間)で1/8にまで低下してくるため、これくらいの時間が経つと効果はほぼ無くなっている。
  • 基本的に体に蓄積しやすい成分ではないが、短時間(特に2時間以内)での繰り返し服用は一時的に薬の血中濃度が上昇し、副作用などのリスクがある。体からほぼ薬がなくなっている状態といえる4半減期=320分(約6時間)、少なくとも3半減期=240分(約4時間)程度は間隔をあけて服用することが望ましい。

うまくまとまらなかったけど、こんな感じ。

それでは。

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